2020年8月27日 手術日当日 その2~ICUにて~(入院2日目)

そうこうしているうちに、ICUの担当交代の時間(おそらく16時すぎだと思います。)になりました。
交代した担当の看護師さんは女性の方で「rikiさん、大変だと思いますが頑張ってくださいね。夜勤担当のxxです。よろしくお願いします。ラジオやかましくないですか?すみませんね。となりのおばあちゃん、目が不自由なのでラジオから情報を聞きたいということなので…。21時には静かになるかと思いますので…。」
「えっ、ラジオってICUでかけているのではないんだ..」と驚きながら、「いえ、ラジオの音は全然気にならないのでずっとこのままでいいですよ…。」と答えておきました。


で、18時を過ぎたころ、急にしずかになりました。ん?何が起こったんだろう…と思っていると、「わたしは野球がわからないのでラジオが面白くない。だから消して。」ととなりのおばあちゃんの声が聞こえてきました。あ、おばあちゃんのラジオだったのね….。急に静かになると聞こえてくるのはアラーム音があっちこっちから聞こえてきました。
テレビでよく流れるキンコーン、キンコーンというアラーム音ですが、ICUではずーとなっています。僕の耳で左側のアラームなと止まったなと思ったら、今度は右側で聞こえてきます。右側が止まったと思ったら次は左側といった感じでとにかく鳴りっぱなしなのです。
アラーム音を聞きながら寝ては起き、起きては寝てを繰り返しました。


22時頃、ずっと上を向いたままの体勢がきつくなってきたので、「すみませんが、向きを少し変えてもらえないでしょうか?」とお願いしました。「ちょっと待ってくださいね。首なので応援を呼びますので…」といって看護師さんは応援として2名の看護師さんを呼びました。「右側と左側どちらを向きたいですか?」と聞かれたので「右側でお願いします。」と返事をすると、一人は首を支え、ベッドの左右に一人ずつが立ち、「せーの!」という掛けがえとともに体を別途の左側へ寄せてくれました。そのあと、枕をもってきて体を左側に向け枕を入れて体勢を固定してくれました。真上を90度とすると130度ぐらいだと思います。気分的にはもっと右側を向きたかったのですが手術後なのであまり傾けることができないそうです。
微妙な角度なので、これなら元の方がいいなと思いながらも、すぐにまた角度を変えてもらうのは申し訳ないとしばらく我慢をすることにしました。


23時頃、看護師の方から「rikiさん、痛みの方はどうですか?」と聞かれました。正直なにが痛いのかよくわからない状態だったので返事に困っていると、「rikiさん、事前に飲んでいた痛み止めの薬が切れてくる時間だと思います。もしよければ痛み止めを使った方がよいと思います。痛くなってきてから使うよりも痛くない状態を保って少しでも休んだ方が回復が早いので…。」と提案してくれたのでその提案を受け入れることにしました。
痛み止めは点滴のタイプです。よく見ると右腕に4つの点滴がつながっているみたいです。痛み止めの点滴を入れながら、看護師さんが「ベッドの頭の角度を少し上げますね。多分、少し上げておいた方が楽なので…。あ、方向も変えましょうか?そろそろしんどいですよね。」と色々と提案してくれました。頭を少し上げ、体勢も元の角度になり、そして点滴で痛み止めが入れられたことにより再び眠りに落ちました。


次に、目が覚めたのは日が変わって1時頃です。またまた、看護師さんがやってきて、「rikiさん、一度顔を拭きましょうね。」と温かいおしぼりで顔を拭いてくれました。少しさっぱりしたと思っていると、「お水飲みますか?」とお水をもってきてくれました。口の中はカラカラだったのでお水を一口飲ませてもらいましたが、のどを通る時の激痛で2口目はいいやと思いました。
その後、再度体勢を変えてもらいました。今度は左側を向けてもらいました。先ほどと同じように3人がかりで対応してくれたのですが、どちらに向けるのかの情報が共有されていなくて僕の体が持ち上がったままの状態となってしまいました。首を持っていた人は相当焦ったんだろうなと思います。
左側を向けてくれた後、看護師さんはまた枕を持ってきて、足と足の間に挟んでくれました。この枕があるおかげで体勢がものすごく安定しました。
しかし、この看護師さんは僕が何かを言う前に色々と提案してる患者さんファーストなプロフェッショナルだなぁ….。

以降何度か寝ては起きて、体勢を変えてもらいそして寝るというのを繰り返しました。